年代

年代
  • 1980年代 
  • 2000年代 
  • 2010年代 

1980年代


1980年、これまで短いメロディを奏でるのみであったが、ナムコ(現:バンダイナムコエンターテインメント)によるアーケード用アクションゲーム『ラリーX』において、ゲーム音楽が止まることなく演奏、かつ効果音が同時に鳴る技術が確立される。

1981年よりPSG(プログラマブル・サウンド・ジェネレーター)が登場し、1983年に任天堂が発売したファミリーコンピュータは、このPSGのカスタムチップを採用。
これにより、音源上で和音の生成が可能となり、メロディアスなミュージックが実現する。
ゲーム音楽の製作には作曲知識のあるスタッフが担当するようになり、『マリオブラザーズ』の「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」や『デビルワールド』の「くるみ割り人形」のようにクラシック音楽が用いられることもしばしばあった。

同年、コスト面で主流ではないものの、『ドラゴンズレア』や『スペースエース』など、レーザーディスクを使用したゲームも登場する。
レーザーディスクにより、映像とともに生演奏録音した音楽の再生を可能とした。

1984年細野晴臣のプロデュースにより、初めてゲーム音楽を扱ったレコード「ビデオ・ゲーム・ミュージック」がリリースされる。
これには『ゼビウス』や『パックマン』などのタイトルが収録され、ゲームサウンドトラックのジャンル確立とゲーム音楽を鑑賞する文化が形成されることとなる。

その後、『スーパーマリオブラザーズ』や『ドラゴンクエスト』の大ヒットが牽引役となり、ゲーム音楽の認知度は飛躍的に向上していく。

2000年代


これまでゲーム音楽のファンにとっての楽しみ方は、レーベルから発売されたサウンドトラックを鑑賞することが主流であったが、2000年代になるとインターネットや作曲ソフトの普及により、新たな傾向が見られるようになる。
作曲家でなくとも、MIDIを代表に自主録音によって作成された音源をファンサイトや動画サイトにアップロードすることができ、さらには、チップチューンと呼ばれる制限が厳しかった時代のゲーム音楽を、再現またはアレンジするなど自由な取り組みが広がっていった。

また、操作が複雑化するゲームが低迷する中、直感的に楽しむことができる音楽ゲームがブームとなり、ゲーム音楽に影響を与える。
2005年発売されたニンテンドーDS用ソフト『押忍!闘え!応援団』、翌年に発売のゲームボーイアドバンス用ソフト『リズム天国』などがヒットし、ゲーム音楽は多様な変化を見せていく。

2010年代


2011年2月13日、第53回グラミー賞授賞式において、古代から近未来まで文明を発展させていくターン制のシミュレーションゲーム『シド・マイヤーズ・シヴィライゼーション4(Sid Meier’s Civilization IV)』のオープニングテーマ「ババイェツの歌(Baba Yetu)」が、最優秀ヴォーカル入りインストゥルメンタル編曲賞(Best Instrumental Arrangement Accompanying Vocalists)を受賞する。

グラミー賞にとって、ゲーム音楽のノミネートは初となる。
これまで海外では認知度の低かったゲーム音楽が、ポップカルチャーとして評価され、地位向上を鮮明にした出来事といえる。